
About Our Farm
私たちの養鶏について
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「もったいない」から
「おいしい」を生み出す
私たちは鶏が介在することで未利用資源が循環する地域社会をつくりたいと考えています。
調理で発生する野菜くず、草刈りで切り捨てられた青草、出荷できない規格外の米や野菜、コイン精米機に溜まった米糠。これらはすべて鶏の餌になります。地域で利用できていなかったものが餌となり、餌を食べた鶏が味わい深いたまごを産む。鶏糞は田畑の肥やしになる。田畑で育てた米や野菜のうち規格外となるものはふたたび鶏の餌になる。
平飼い養鶏を起点に地域の未利用資源が循環する農業を実践します。
平飼い有精卵

日本人の卵の消費量は年間340個を超え、世界でも有数の卵国家です。実際に多くの家庭が毎週欠かさず卵パックを手に取り購入しているでしょう。
だからこそ私たちは毎日食べても飽きない美味しさのたまごを目指しています。
私たちの平飼い有精卵は「臭みが少ない」「あっさりしているのにコクがある」「生でも加熱してもおいしく食べられる」とお客さまに喜んでいただいています。
卵には有精卵と無精卵があります。温度などの条件が揃うと孵化するのが有精卵、どんなに温めてもひよこにならないのが無精卵です。一般的にスーパーマーケットで売られているたまごはほとんどが雌のみで飼育するので無精卵となっています。
有精卵と無精卵に栄養価や味の違いはほとんどありません。雄は卵を産まないのに餌は食べるので雌のみを飼育するよりもコストがかかります。それでも私たちが雄を一緒に飼育する理由は、鶏本来の生態に寄り添いたいからです。

卵は正直なので食べている餌で黄身の色が変わります。私たちの卵の黄身の色はレモンイエローです。皆さまがいつも食べているたまごよりも薄く感じるかもしれません。
地元で生産される米や麦を中心に米糠や生おから等の未利用資源を活用した国産100%の発酵飼料をあたえています。また天然の青草や野菜くずなど緑餌をたっぷりとあたえています。緑餌にはキサントフィルという黄色の色素成分が含まれおり、これが卵黄に移行しレモンイエロー色の黄身になります。
黄身を濃いオレンジ色にしたければ、パプリカの粉末やマリーゴールド系の着色料をあたえればいいのですが、これらは着色用として販売されている添加物です。私たちは黄身の色調整のためだけに余計なものは食べさせません。

卵の真の生産者は鶏です。私たち人間ではありません。そして鶏も人間と同じ生き物です。
西粟倉村は岡山県北の中山間地ですが、夏の猛暑は35度以上に気温が上がり、冬になれば雪が降りマイナス10度という日も珍しくありません。過酷な自然環境の中で鶏は元気に動き回り、餌を食べ、卵を産んでくれます。
夏のたまごは少し水っぽく感じることがあるかもしれません。暑い日は、人間と同じく鶏も水をたくさん飲みます。そのため白身の水分量が増えます。反対に冬は体温を下げないように水をあまり飲みません。冬のたまごの方が白身の弾力が強い傾向にあります。
季節や旬によって飼料の内容や割合を若干変えているため、黄身の色や風味も変わります。鶏の栄養バランスを考えて自家配合発酵飼料をあたえていますが、好きなものばかりを食べる鶏もいます。米が大好きな鶏が産むたまごの黄身は白っぽくなります。

鶏たちのこと

平飼いとはケージ(鳥かご)飼いではなく、平らな地面の上で放し飼いの状態で飼育する方法です。自由に走り回れるので体力がつき、病気になりにくい健康な体に育ちます。
鶏は一日中地面をかき回したり、穴を掘り地面に体を擦り付けて砂浴びをしています。砂浴びによって羽毛についた汚れや寄生虫を落とし体を清潔に保っています。
私たちは現在640羽の鶏を飼育しています。一群を200羽と小さく設定し飼育密度は1坪あたり6〜7羽と一般的な平飼いよりも(極端に)飼育密度を低くしています。1羽1羽に十分に目が行き届く飼育がしたいからです。

鶏舎の地面は舗装していない土です。その上に製材工場で発生する木くずや農家さんから分けていただく籾殻を配合し敷料として敷き詰めています。鶏糞は土や敷料と混ざり水分が吸収されて乾燥します。微生物による自然分解もおこなわれます。
鶏糞は敷料と合わせて肥やしとして田畑にすき込み、米や野菜を栽培し、人や鶏の食料を生産し資源を循環させます。

中山間地の未利用資源を循環させる平飼い養鶏を実践するからこそ木造鶏舎にこだわりました。鉄骨造よりもローコストでありながらビニルハウスよりも耐久性を備えています。そして必要以上に品質を高く求めないことで地域産材を多用でき、他地域でも再現性が高い仕様にすることを目指しました。
西粟倉村で育てられた木々を村の仲間が選び、伐り、挽き、刻み、建てました。チーム西粟倉村による自慢の木造鶏舎です。
私たちは高屋根の四面開放型鶏舎で飼育密度を低く鶏を飼育しています。鶏舎内には日が差し込み、山から吹き下ろす風により鶏舎内が換気され、木くずと籾殻による敷料によって鶏糞の水分が吸収されます。鶏糞が湿った状態で残ることがありません。
発酵飼料

卵の風味にもっとも影響をあたえるのは飼料です。鶏種はもちろん、水や空気、飼育環境も影響しますが、やはり飼料の影響は大きいです。だからこそ、私たちは飼料にこだわります。

市販の配合飼料はあたえません。配合飼料はトウモロコシや油かすが主原料であり、輸入に依存しています。生産環境が見えにくく、ポストハーベスト(収穫後に使用される農薬)や遺伝子組換え等の安全性に疑問が残ります。
卵の色を濃くする着色料等、鶏の健康にとって不要な添加物もつかいません。産卵率を上げるための配合調整もおこないません。
薬をあたえなくても健康でいられるように育てています。できるだけ鶏にストレスをかけない環境を整備し、栄養たっぷりの餌をあたえ、自由に動き回ることで病気への抵抗力は備わります。

自家配合の発酵飼料を鶏にあたえています。地元産の米や麦を中心に、米糠、生おから等を配合しています。ひと手間かけて飼料を発酵させることで鶏の体内環境を整え、消化吸収を良くします。
自家配合の発酵飼料に加えて緑餌(天然の青草)をあたえています。緑餌にはビタミンや食物繊維が豊富に含まれ、鶏の血液を弱アルカリ性に保つ効果があります。冬に青草の確保ができない場合は野菜くずを緑餌の代わりにあたえます。
購入する原材料も含めて100%国産です。たまごを購入してくれるお客さまに「(真の生産者である)鶏が何を食べているか」をきちんと説明できる生産者でありたいと考えています。
季節や鶏の健康状態に合わせて原材料や配合比は変わりますが主な原材料は以下です。
鶏の飲み水は養鶏場の隣を流れる知社川の源流水です。知社川にはオオサンショウウオや川魚(アマゴ、カジカ、ハヤ等)が住んでいます。透明度が高くキリッと冷たいので鶏にも好評です。
大雨や干ばつで川水が安定しない時は上水を利用します。私たち村民が毎日飲む美味しい水です。


代表:羽田 知弘(鍋島 知弘)
本社:岡山県英田郡西粟倉村知社258番地1
地域の資源循環で育つ平飼い有精卵(10個パック)
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